相続税コンサルティングの高い手腕で知られる阿藤芳明氏が登場。「これが今どきの事前・事後対策!究極の最新事例紹介」と題して、元国税専門官の経験に基づいた税務調査の実態や、法人設立による相続税対策のノウハウなどを紹介した。 相続税対策としては「所有型法人」の活用方法を大きく紹介。所有型法人を活用すれば、個人で所有する土地に法人名義の建物を建てて他者に賃貸し、その賃貸収入から給与として配偶者や子どもに個人所得を分散させる。これにより生前に、財産を次代に残すことが可能となる。「個人で財産を持つのはたいへんです。借り入れ利息が経費にならないなど個人の不動産所得は制限が多い」として、具体的な事例に基づいて法人設立のメリットを解説した。 また相続対策の一環として遺言書の活用を提案。「税法を知らない弁護士に相続税対策を踏まえた遺言書はつくれない」として、税理士こそが遺言書で納税者の将来の不安を解消できるとした。 講座終了後には複数の参加者から具体例を想定した質問があった。また、「実務や事例の説明が非常に分かりやすかった」「私も税務署OBだが、退職して十数年経つ。現役の職員とも連絡を取っているものの、判断に不安が生じるケースが出てくる。きょうは自分の判断の正しさを再確認できてよかった」といった感想が寄せられた。 |