税務署の資産課税部門に勤めていた経験を持つ武田秀和税理士が「元国税OBがここまで明かす これが相続税調査“攻略"テクニック」と題して、相続税申告のポイントや国税当局の調査の実態、注意点などについて解説した。 相続税調査は、申告件数の約30%に当局の調査が入っていること、また海外資産や無申告に関する事案が重点的な調査対象になっていることなど、最近の相続税調査の傾向について説明。また相続税調査で一部の相続人だけが立ち会い、申告税額を修正する必要が生じた場合、残りの相続人が調査の連絡がなかったことを理由に納税を拒否するケースがあることを紹介。「すべての相続人に調査の連絡をしておかなければ後々税理士にとばっちりがくることになる」と注意を促した。 また「調査官の質問には無駄は一切ない」「調査官の雑談も調査のうち」「調査官の目は常に周囲を見張っている」と抜け目のない調査態勢に触れ、もし申告漏れを指摘された場合にはその理由をきちんと明らかにしてもらうなどの対応策を説明した。 武田氏は今後の相続税の税制改正で申告件数が増えることは間違いないとして「相続税に苦手意識をもつことなく、情報収集を欠かさないようにしてほしい」と語った。 |