第2部は「事例で学ぶ自社株対策」をテーマに、税理士法人おおたかの副代表市川康明税理士が、事業承継としての自社株対策とその解説に付随するさまざまな実例を紹介。相続発生まで未対策であったことから問題が生じるケースが多いなか、自社株の対策としては、生前に自社株の評価を引き下げて後継者に移すことで納税問題は解決することが多いと説明した。市川氏は、「事業承継は自社株評価で決まる」と述べ、「そのためにも生前対策が重要」と訴えた。 また、利益を小さくするための株価対策としては、役員の生前退職金の支給や会社分割などを挙げた。その際に「航空機購入の節税効果」について、ジャンボジェット機は30億円だが、小型ヘリであれば2000万円程のものもあるとし、「別に推奨するわけではない」と前置きをしながらも、「購入すれば航空会社が一括管理をしてもらえる航空機は減価償却のメリットなど節税効果が非常に高い商品である」と紹介した。 そのほか、組織再編や持株会を活用した事例や、みなし贈与で課税されたケースなどを紹介した。実例を中心にした解説に参加者からは「大変役に立った」との声が多数寄せられた。 |