▼今週の注目記事  社長のミカタ 7月号(通巻110号) 1面

いよいよ改正民法が施行
新ルールで、もめる相続  もめない相続

相続に関する民法のルールが7月から大きく変わる。改正後は複数の相続人による自社株の共有状態を防げるようになるほか、相続発生直後に故人の銀行口座から葬儀費用や生活費を引き出しやすくなることから、世間の評価はおおむね高い。だが歓迎してばかりはいられない。これまで相続人の負担を減らしてきた相続税対策が、新たなルールの下ではかえって相続人を苦しめるという結果を招くこともあるからだ。これまで通用した対策だからといってそのまま利用しようとすると、相続が大きなもめ事に発展しかねない。


高額事業用資産を後継者に集中

経営者が遺言書を残し、後継者である長男には5千万円分の自社株、経営に関与していない次男には1千万円の現預金を渡すことにしたとする。しかし経営者の思いどおりに財産が分けられるとは限らず、長男と比べて受け取り分が少ない次男が、民法で認められた最低限の取り分である「遺留分」の返還を求めることがある。兄弟の遺留分はそれぞれ総財産の4分の1、すなわち1500万円で、1千万円しか手に入らない次男は差額の500万円分を長男に請求することが可能だ。

こうしたケースにおいて現行法では、次男は500万円を現金で請求できるわけではなく、長男が受けた相続財産、つまり自社株を返還するように求めるしかない。取り戻し請求をすると長男と次男は自社株を共有する状態になり、次男は全株式の1割(500万円)を所有する株主となる。そうなると後継者に経営権を完全に握らせたいという先代の思いが実現する可能性が遠ざかる。

これを防ぐのが7月からの新ルールだ。改正民法の施行後は相続財産そのものではなく、財産に相当する金銭での取り戻しを求めることが可能となる。この改正によって、自社株をはじめとした事業用資産を後継者に集中させやすくなることが期待されている。

ただ後継者が現金を用意できないということもある。現行法上であれば、十分な現金が手元にない後継者が遺留分の取り戻し請求を受けた場合、経営権に影響のない範囲で、遊休資産などを・・・

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