▼今週の注目記事  社長のミカタ 8月号(通巻111号) 1面

名古屋の出版社が130億円の申告漏れ
自社株相続に国税がNO!

教育関連書籍などを手掛ける中央出版(名古屋市名東区)の創業者の相続に絡み、遺族が約130億円の申告漏れを名古屋国税局に指摘されたことが分かった。相続した自社株の評価額が不当に低いと認定された。自社株評価を下げることは相続税対策の重要なテーマの一つだが、中小企業の自社株には客観的な市場価格がないことから、その評価額は国税との間で争いになりやすいポイントでもある。是認と否認の境界線はどこにあるのか、事例を基に探ってみる。


創業者の遺産巡り対立

名古屋国税局に約130億円の申告漏れを指摘されたのは、教育系出版社「中央出版」の創業者の長男である前田和一氏だ。2014年に創業者の前田亨氏が死去したことに伴い、和一氏は中央出版の親会社に当たる持株会社「中央出版ホールディングス」の非上場株式などを相続した。その際に同社の非上場株式について、業種や事業の内容が似ている上場企業の株価を利用する「類似業種比準方式」を用いて、1株18円と評価して申告した。

しかし税務調査に入った名古屋国税局は、過去の自社株の取引価格などを基に、「通達どおりに評価すると極端に低額となり不適当である」と判断したという。その上で申告内容の約3倍に当たる1株55円が正当な価額であるとして、差額の約130億円の申告漏れを指摘した。

その後、和一氏が処分を不服として再調査請求を行ったところ、1株当たりの評価額は45円まで下がり、約30億円分の申告漏れは取り消された。それでも申告漏れ100億円、追徴税額60億円ほどが残ったため、和一氏は処分の全部無効を求めて、国税不服審判所に審査請求している。

和一氏が自社株の評価計算に使った類似業種比準方式は、国税当局が定めた相続財産の計算ルールである「財産評価基本通達」に基づくものだ。つまり和一氏は、国税のルール通りに計算をしたにもかかわらず、国税に計算結果を否認・・・

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