▼今週の注目記事  社長のミカタ 6月号 1面

コロナ対策税制
納税猶予特例で事業立て直し

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府はコロナ対策税制≠盛り込んだ緊急経済対策を閣議決定した。コロナ対策税制の特例を利用すれば、延滞税を負担せずに納税を1年間先送りすることが可能となり、キャッシュフロー悪化の防止につながる。だが、利用に当たっては細かい条件をクリアしなければならず、ほかの施策で事業立て直しを図ると猶予を受けられなくなるおそれがあるなど注意点は多い。中小事業者が生き残るために、納税猶予を受ける上でのポイントを整理した。

キャッシュフロー悪化を抑制

いわゆるコロナ対策税制≠ヘ、3月27日に成立した2020年度税制改正法とは別建ての特別措置で、関係法案が国会で成立した後に適用開始となる。

安倍首相が「世界各国と比べても最大」と言い切る経済対策の事業規模は、政府の説明によると108兆円に上るというが、即効性があるはずの中小事業者への直接給付金は約17兆円に過ぎず、その効果は疑わしい。中小が使える$ュ策を挙げるとすれば、26兆円の納税猶予特例くらいだ。新型コロナの影響で収入が大幅に減った納税者を対象に、2月1日から来年1月31日までの間に納期限がある国税と地方税、そして社会保険料を1年間猶予する。特例の施行日前が納期限となっているものについても遡及して対象とする見通し。

赤字企業であっても消費税や固定資産税などは必ず支払わなければならないが、来年1月までの納付分については先延ばしが認められる。その際、通常の納税猶予を適用する場合に必要な担保の提供と年間1・6%の延滞税は求められない。つまり、消費税や固定資産税に相当する金額の融資を無利子・無担保で受けたのと同じ効果が生じることになる。

だが、新型コロナの影響に苦しんでいるすべての事業者が適用できるわけではない。大前提として、収入が前年同期比でおおむね2割以上減っていなければ猶予は認められない。仮に新型コロナの感染拡大によって事業活動にダメージを受けていても、収入の減少を2割未満に抑えることができていれば対象外となってしまう。

この2割基準の判断の際には、今年2月から本来の納期限までの期間のうち、事業者にとって有利な期間を選ぶことができる。1カ月以上であればどの期間で判断しても問題ないので、4月までは一定の収入を確保できていても5月以降に前年同期比で大幅減となる月があれば適用できるということになる。

その判断において重要なことは、前年同期と比較する「収入」の解釈だ。金子尚弘税理士(名古屋市)は、「臨時的な特別利益は『収入』から除外して判断することになるのではないか」と見ている。例えば前年に本業とは関係のない不動産の売却益があり、その収入を前年の利益に加えれば今年の利益の減少割合がようやく2割を超えるというケースでは、「納税猶予が認められない可能性が高い」(金子税理士)という・・・

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