▼今週の注目記事  社長のミカタ 7月号 1面

コロナ不況に打ち勝つ
消費税対策でキャッシュフロー改善

 企業の節税策といえば法人税を対象としたものが多いが、赤字でも納付義務のある消費税の対策こそキャッシュが枯渇するときには最優先で取り組まなければならない課題といえるだろう。国会で成立したばかりのコロナ対策税制≠煖使しつつ、仮決算による納税制度や課税方式の選択の特例などの措置を活用してコロナショックを乗り切りたい。

納税猶予と事後選択制度

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で多くの企業がキャッシュフローの悪化に苦しんでいる。東京商工リサーチの調べによると、仕入れや給与を支払うための資金を3カ月後に確保できなくなる可能性があると考えている会社は38.6%にも上った。 現金の確保が喫緊の課題となっている中で、支出を抑えるための税金対策の重要性が増している。特に、売上が減少している時期に大きな効果を上げるのは、黒字であるか否かにかかわらず課税される消費税の対策だ。

 政府は新型コロナの影響で経営が悪化した事業者の税負担を軽減するためのコロナ対策税制≠4月30日に施行したが、このうち消費税関連では「納税猶予の特例」と「課税事業者・免税事業者の事後選択制度」が盛り込まれている。

 納税猶予の特例は、キャッシュフローのさらなる悪化を抑止するため納税の時期を1年後まで先延ばしできる施策だ。通常、納税猶予にあたっては担保の提供と年間1.6%の延滞税が必要となるが、特例では両方とも不要とされている。そのため消費税分の金額の融資を無担保・無利子で受けたのと同じキャッシュフロー改善効果が生じることになる。

 適用の条件は、@収入が前年同期比でおおむね2割以上減っている、A半年間の事業資金を確保できないなど一時の納税が困難と認められる―の2点で、大企業優遇傾向の近年の税制では珍しく中小企業の負担を減らすものと言える。

 仮に特例の減収要件を満たせないときは通常の納税猶予を申請すればいい。延滞税と担保は免れないが、1年間税金を納めずに済むためキャッシュフローの改善効果は大きいはずだ。国税当局は新型コロナの感染拡大の影響を踏まえて猶予の申請に柔軟に対応するとしているので、資金繰りが悪化していれば申請を検討する余地はあるだろう。

 一方の「課税事業者・免税事業者の事後選択制度」とは、通常であれば事業年度が始まる前に提出しなければならない消費税の課税事業者選択届出について、事業年度終了後の提出を認めるという措置だ。一定期間の収入が前年同期で50%以上減少している事業者が対象で、事業年度が終わってから2カ月以内に届け出れば、免税事業者から課税事業者になることや、逆に課税事業者から免税事業者になることが認められる。そして、本来は一度選択すると2年間は課税事業者を続けなければならないが、翌課税期間で免税事業者に戻ることもできる・・・

(この先は紙面で…) 購読のお申込みはこちらから>>

 

巻頭コーナー
   ● 賢者の言魂
   ● コラム二升五合

ニュースダイジェスト
税務・税制特集
歴史建築散歩道
社長の豆知識
   ● TAX・経営プチ解説

不動産・資産・相続
経営改善・事業資金
セミナールーム
保険・年金・マネー
社長の書斎
   ● ビジネス書ブックレビュー
   ● クロスワード・ナンプレ
   ● 社長のミニ雑学「社名の由来」 等


▲ページTOPへ