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▼今週の注目記事  納税3568号1面

税逃れしたい放題!?
問題だらけの配偶者居住権

3月27日に成立した2019年度税制改正法には、遺産分割の際に配偶者が家に住み続ける権利を得た上で預貯金など他の財産も受け取れる「配偶者居住権」が盛り込まれた。家かその他の財産かの二択を迫られる配偶者の救済を目的とした制度だが、税の専門家からは「租税回避に悪用されるのでは」と指摘する声が相次いでいる。来年4月にスタートする同制度は相続税対策の新定番となるのか、それとも今後、何らかの対策がされるのだろうか。

相続税対策の“定番”になるか

約40年ぶりとなる相続民法の改正法が昨年7月に成立したことを踏まえ、2019年度税制改正では、「配偶者居住権」の税務上の扱いが規定された。

これまでの法律では、遺産分割協議で配偶者が自宅を得るとそれだけで法定相続分を満たしてしまい、預貯金といった他の相続財産を十分に取得できない可能性があった。逆に預貯金を相続すると家を失うことになってしまい、どちらにせよ生活は不安定にならざるを得なかった。

そこで改正民法では、所有権が他者にあっても配偶者が住み続けることができるよう、家の価値を「所有権」と「居住権」に切り離し、配偶者はそのうち居住権のみを得れば家に住み続けられるようにした。居住権の評価額は平均余命などを基に算出され、配偶者が高齢であるほど安くなるように設定される仕組みだ。配偶者が居住権を得ることを選択すれば、他の財産の取り分が実質的に増え、生活の安定につながることになる。今の住居に住み続けるために遺産分割で自宅を得た配偶者が、老後の生活資金を十分に受け取れないというケースを解消するのが制度の狙いとなる。

税制改正法ではこうした枠組みに従い、所有権と居住権に切り離された財産のそれぞれの評価額を、残存耐用年数や配偶者の平均余命などによって按分する計算方法を示した。算出されたそれぞれの評価額に伴い、相続税が課されることになる。居住権は他人に売却することはできず、配偶者が・・・

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