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▼今週の注目記事  納税3462号1面

税制改正でリスク緩和?
不安定なお医者さんの経営事情

医療法人は、利益の積立額である利益剰余金を配当することが禁止されていることから、毎年の利益は「資産」として積み上がり、民間企業であれば株主に該当する「出資者」の持っている権利(出資持分)の価値は自然と高まる傾向にある。そのため、高額になった出資持分に対する贈与税や相続税の納税資金を確保できなくなった人は、医療法人に多額の出資分の払い戻しを請求することが多い。医療法人にとって大きなリスクとなることから、平成29年度税制改正では制度を見直す。これまでのリスク軽減制度は結果的に医療法人に過大な負担を負わせるものであったため是正する狙いだ。税制改正によって医療経営の不安定な状態は変わるのか。ドクターたちの経営事情を探ってみた。

出資者の死亡で高額な返還請求

医療法人には、出資者の求めにより出資額に応じた金額を返還しなければならない組織と、返還不要の組織形態があり、医療法では前者を「持分ありの法人」、後者を「持分なしの法人」と規定している。医療法人は株式会社と異なり、利益分の配当ができないことから、持分の価値は高まりやすく、相続した人は相続税を納められず医療法人に高額な払い戻しを請求するケースがある。医療法人は高額な請求を受けて建物や医療機器を売るということになりかねず、大口の出資者が死亡するたびに事業の継続に支障が出るおそれを常に抱えてきた。

そこで平成18年の改正医療法以降、「持分ありの法人」から「持分なしの法人」、つまり出資額に応じた金額を返還しなくてよい組織への移行を国が促すようになった。特に同族経営の医療法人は、親族が経営する法人の事業継続を優先し、また出資者が過大な相続税負担を負わないためにも、出資者それぞれが持分を放棄してでも移行を目指す動きが出ている。

最新の税制改正には、「持分なし」への移行中に出資者に相続や贈与が発生したときに、その相続税や贈与税の納税を猶予する制度の期限延長が盛り込まれた。移行には移行計画の作成や定款変更、さらに出資者から持分を放棄してもらうなどの手続きがあり、時間が掛かるためだ。そこで国は移行までの期間を最大3年間と定め・・・

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