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▼今週の注目記事  納税3499号1面

ふるさと納税  残り1カ月半
リッチな人ほど節税効果大

今年も残り2カ月を切り、ふるさと納税制度を利用した“駆け込み寄付”が増えつつある。多彩な返礼品が選べることから利用者を右肩上がりに伸ばし続ける同制度だが、その恩恵を最大限に受けられるのは何といっても経営者などの高所得者層だ。寄付額が多ければ多いほど受け取れる返礼品は豪華になり、しかも寄付金は手数料を除いて全額が本来納めるべき税額から差し引かれるため、実質的な負担はほぼゼロとなる。いつもは取られるばかりのリッチ層だからこそ、ふるさと納税を最大限に活用して、めいっぱいおトクを享受してやりたいところだ。

おトク度は収入に比例

総務省の発表によれば、2016年度のふるさと納税制度の利用件数は1271・1万件で、寄付総額は約2844億円だった。件数は前年度から1・8倍に増えたが、さらにさかのぼって5年前と比べると、11年度の10・1万件から実に125・9倍と、信じられないペースで増加している状況だ。

ふるさと納税の利用者が増えた理由の一つとしては、15年度から始まった「ワンストップ制度」がある。給与所得者など確定申告が不要な人は、ふるさと納税のために申告をしなくて済むという特例で、確定申告をしたことがなかったサラリーマンにふるさと納税制度を普及させる起爆剤となった。だが総務省のデータを見ると、もう一つの側面も見えてくる。

16年度にあった寄付2844億円のうち、ワンストップ特例を利用した寄付は約501億円だという。全体の4分の1ほどで、残る4分の3は、従来どおり確定申告をする人によるものだ。もちろん確定申告をしていることと所得が多いことはイコールではないが、寄付金額の大きさから見ても、確定申告を必要とする経営者などのリッチ層が約2340億円の寄付を投じ、その結果として、ふるさと納税制度の現在の活況の中核を担っているということが分かる。ワンストップ制度によってサラリーマンに利用が広がり寄付が増えたというのは、ごく限られた一側面でしかないわけだ。

テレビや雑誌などでは、ふるさと納税について、「寄付をすると、わが家でも高級な牛肉が食べられます」というように、低所得〜中所得世帯にとってありがたい制度のような説明をしていることが多い。しかし、同制度で本当に得をするのは間違いなく高所得者層だ。

その理由は、同制度の「寄付上限」の仕組みにある。ふるさと納税は、自分の住む地域以外に寄付をすると・・・

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