税理士実態調査は1962年までは国税庁が実施していたが、税理士業界の自主性を高める見地から、日税連が68年に継承。第3回調査(84年実施)以降は、日税連によって10年ごとに実施されている。
今回の第7回調査は2024年1月1日時点で登録していた税理士・税理士法人が対象。8万6166者に調査票が発送され、3万8607者が回答を寄せている(回答率44.8%)。対象者は04年の前々回調査が6万7368者、14年の前回調査が7万7007者で、10年ごとに9千者以上が増加していることがわかる。
報告書によると、最も多い年齢層は60歳代で全体の25.7%。70歳代が22.0%、50歳代が21.5%、40歳代が18.1%、80歳代が5.9%で続く。
60歳代が最多なのは前回の14年調査と同様だが、10年間で全体の30.1%から4.4ポイントの減少となった。一方で、14年調査の時点で60歳代だった資格者が歳を重ねた結果、70歳代は10年間で8.7ポイント上昇。人数でみると、4343人から8065人へと、3722人もの増加となる。60歳代以上の税理士は全体の53.7%だった。これらの結果について日税連は、「60歳代以上が半数以上を占めることから、税理士業界は高年齢層が中心であることは変わらない」と結論付けている。
単位会別の年代層のデータからは、高齢化の実態にも地域差がみてとれる。日税連集計のデータから年代が不明な回答者を除いて再集計すると、全体に占める50歳代以下(60歳未満)の会員は東京会が55.2%、沖縄会が53.5%、近畿会が50.3%、名古屋会が50.1%で過半数となった。一方で、中国会が36.7%、南九州会が36.2%、北陸会が35.2%、東北会が34.9%で40%を下回った。都市圏では比較的若手≠ェ多く、地方では高齢層が多い傾向にあることがわかる・・・(この先は紙面で…)